ASIAN STAR


その声の正体とは?!

日本のチャ・ムヒョク 桐本琢也さんにお話を聞きました。
日韓のムヒョクを応援するファンの方から「日本のムヒョクの話も聞いてみたい」と、ご要望を頂き、アジアン☆スター・サイト“初”吹替の方にインタビュー。
先日のイベントにも出席された、日本のチャ・ムヒョク 桐本琢也さんに、「ごめん、愛してる」について話をお伺いしました。

Q 台本を読んだ時の感想は?
内容を知らずのスタートでしたが、回が進むに連れて入り込んで、最終回は、台本をもらうまでスタッフも何も言わなかったので、逆にみんなと想像しあって遊んでました(笑)でも、最終回の台本を受け取る時はドキドキしました。受け取って読んで家に帰ってビデオを見て、泣いて(笑)、本当に泣けたんです。そして、“韓国にはこういう終わり方をするドラマがあるんだ。”とビックリしました。

Q 吹替にあたり、大変だった事と逆に共感した事は?
大変だったことの1番は画面と“違和感なく吹替したい”がすごくあって、韓国の役者さんと(気持ちが)シンクロしたい、と思い自分なりに努力しました。結果は視聴者の皆さんが決めることなので、心配でもあります。
共感できたのは、やはりソ・ジソブさんの演技です。「作って演じる」ではなく、「役を引き込む」スタイルで演じられたので
入り込めました。すごく共感できたのでやりやすく、勉強にもなりました。
実は、オーストラリアの頃はまだ手探りでやっていたからでしょうか、韓国に帰ってからのムヒョクがすごく好きなんです。

Q 俳優 ソ・ジソブさんの印象は?
う~ん。
彼は「彼の中にあるもの」に「ムヒョク」を引きつけて芝居している、と感じました。それと、“耐えて・辛い”時に“辛いという芝居”ではなく、逆に“笑顔”とか、説明的な芝居をしないんです。勉強になりました。僕は役を自分にひきつけるタイプの人が好きで、彼はそんなアプローチをする人かな?と…(俳優桐本さんの、役の作り方は?)僕ですか?近いかもしれません。なんてね…(笑)

吹替の回を重ねるたびに全員、ジソブさんの印象がすごく変わったんです。特に韓国に戻ってからの反応は女優人は早かった(笑)虜になっていましたね。それがムヒョクに対してというよりも、ソ・ジソブさんに対してなんです。
ちなみに、僕のファンにはなりませんでした。(笑)

Q 実際のソ・ジソブさんの印象は?
素晴らしい人ですね。芸能人のオーラって近寄りがたい感じですが、彼のは違う、プレッシャーを与えない・人を包み込むようなオーラで、相手に緊張感を与えないんです。優しさ・思いやりを感じました。先日のイベントでもスタッフが仕事をしている所に来て、自分から日本語で自己紹介と「宜しくお願いします。」と挨拶されてビックリしました。

Q 先日のイベントで5000人のウンチェを前にした感想は?
放送は東京近県のみ(注意 2006年6月現在)だったので、僕を知らない方も多いですし‥‥でもイベント前にソ・ジソブさんと桐本を応援してくださるファンの方々にお会いして、とりあえず5000人全部が僕の出演に違和感を感じてないんだぞ、と気が楽になりました。(笑)
最初に会場全体を見渡した時、熱気がすごく、後はずっと節目がちでした。前の方に先ほと会ったファンの方々の顔がありましたので、会場に目を移す時は、ついそちらを見てしまってました。本当に熱かったです。

Q 今後の予定は?
「火の鳥」と「私の名前はキム・サムスン」が放送されます。
ちょっと心配も有るんですよ。視聴者の方は短期間に「3つの作品」をご覧になりますから、それぞれに違和感が出ちゃうかな?と。絶対に声は変えられませんから、演技力で‥‥。頑張ります。
今、吹替に集中していますが、近々舞台もやりたいな。と思っています。

Q 桐本さんにとって、「ごめん、愛してる」とは?
自分の中で違う流れを作るキッカケになった、良い作品でした。
この仕事をして行く上で、ターニングポイントになり、キャスティングされた事は幸運でした。

Q 最後にみなさんに
優しく、見守ってください(笑)良いものを作るように努力します。


おまけ: 吹替について
字幕では表現しきれない、日本語の伝え方が出来る吹替えの良さを味わって欲しいと思う反面、作り手ももっと頑張って不自然に見えない・違和感の無い作品を提供できればと思います。視聴者の意見も作り手側に届くといいなと思います。僕がブログを始めた理由も、色々な意見を聞く場が欲しかったんです。視聴者の方と一緒に作品作りをしたいですね。
本当は“僕 対 皆さん”だけではなく、役者仲間も参加できる、そんな空間があれば良いと思うのですが、難しいですね(笑)

インタビューを終えて
たくさんの質問に予定時間を大幅に過ぎていましたが、誠実に熱く全ての質問に答えてくださいました。ご本人が「ターニングポイント」とあげている通り、掲載しきれない程熱く、演技者同士に通じる思いを話してくださり、このドラマが日韓のムヒョクへ与えた物の大きさを垣間見られたような気がします。
“おまけ”の部分は、インタビュー終了後に出てきた話ですが、桐本さんの仕事に対する真摯な情熱が感じられる、素敵なお話でしたので掲載させて頂きました。
桐本さんの思い。少しは皆様に届きましたでしょうか?


桐本琢也さん プロフィール(声はこちらから
1967年7月27日生まれ。青年座映画放送株式会社所属。
吹替は、「ザ・ホワイトハウス」「エイリアス2」「落ちた弁護士」「ER緊急救命室」「レリックハンター」「GOAL!」「JUSTICE必殺」他
アニメ「アイシールド21」「焼きたて!!ジャぱん」
韓国ドラマ・映画は、「盗られてたまるか」「ごめん、愛してる」「火の鳥」「私の名前はキム・サムソン」他
桐本琢也さんブログ“声”にできない話


〈取材:Invicta〉

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