台湾でトップの人気を誇る、女優グイ・ルンメイが アジアで絶大な人気を得るアーティスト、ジェイ・チョウ初監督作品、『言えない秘密』の日本公開にあたり、8月24日新宿での舞台挨拶のために来日した。
あいにくの雨にもかかわらず、会場を埋めた熱狂的なファンの歓声に待ちきれなかったのか、司会者が紹介するよりも早くファンの前に登場したグイ・ルンメイ。
映画の中そのままの透明感あふれる姿に一同は感嘆の声。
グレーのワンピースから長い手足をのぞかせた彼女は、
「こんにちは。グイ・ルンメイです。皆さんとお会いできて嬉しいです。」と挨拶をすると、
「映画をご覧になってどんな感想をお持ちか皆さんに聞いてみたいです。」と会場を見渡し目を輝かせた。
―どんな思いで役を演じたか?の問いには
「恋愛の想いだけでなく、話しかけても理解してもらえないつらさや、時空を超えないと好きな人に逢えない・・・・という切ない想いで演じました。」
―今作が初監督作品となるアジア音楽界のスーパースター、ジェイ・チョウの監督ぶりについては
「彼はとても聡明な監督で、描きたいストーリーの映像がしっかり頭の中にあるようでした。」
― 一緒に演じては?
「監督でもある彼が、自分が演じたすぐ後に 「はい、カット」という事がおもしろかった。
あれ?私の演技も終わっていたかしら?なんて思ったり。」
と、劇中の憂いに満ちた瞳の持ち主シャオユーとはまた違う、茶目っけたっぷりの笑顔で語った。
この『言えない秘密』は 初監督であるジェイ・チョウが脚本・音楽・主演をも務めたことでも話題だが、香港でいま最も才能を認められる若手脚本家トー・チーロンや映画「花様年華」など、その美しく流麗なカメラワークでアジアを股にかけて活躍する撮影監督リー・ピンピンなどが参加、衣装・音楽などアジア選りすぐりの精鋭アーティストたちが総力を挙げて生み出した、新時代アジア映画としても注目をあびている。
この現場についてグイ・ルンメイも
「プロフェッショナルな人たちとの仕事は気持ちがよかった。それぞれの持ち場で頑張った結果、このような素晴らしい映画につながったのだと思います。」と熱く語った。
ここで雑誌「小悪魔ageha」で人気モデルとして活躍中の椿姫彩菜が花束を持って登場。
グイ・ルンメイに花束を手渡すと、
「昨日この『言えない秘密』を観たのですが、夕べは眠れずに未だに余韻が残っています。ただの恋愛映画で終わらせない。ジェイ・チョウはどれだけすごいの!!一気ファンになりました。」と興奮気味に話した。
二人の「言えない秘密は」?の質問に
グイ・ルンメイが「秘密ですからここでも言えません」と煙に巻く代わりに
椿姫彩菜は「男子校出身のわたしは 好き、ということも秘密でした。」と告白。
応じて「好き、という気持ちを表さないと分かってもらえないわ!!」とグイ・ルンメイ。
「男子校出身」ということを聞き逃していたらしい彼女が理解した後の小さな驚きの表情がおかしい。
最後に映画の見所について
「ラブストーリーですが他にもいろいろな要素があります。
サスペンスだったり、ホラーだったり、解けない謎のようなものもあると思います。
またジェイがすべて弾いているピアノやタイの音楽家とつくった音楽も素敵です。
この映画で自身の初恋や幼なじみ、かつて好きな人を思い出して浸って頂けたらと思います。」
とメッセージを送り会場を後にした。
古い教室の匂い、初恋の人の背中、頬に触れる新緑の風、 初夏の波の音、
いつまでも留まってはいられない思いと切なさ・・・
時間の積み重ねで埋もれていた記憶とともに、この「今」を大切に思える作品だ。
『言えない秘密』 (2007年 台湾)
8月23日 新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。 |
2008.8.29
[
記事:Epoch-Entertainment E.Suzuki
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