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sg WANNA BE+ NEW YEAR CONCERT 2008 「MY WAY」 レポート

【オープニング】
寒中の合間、気持ちよく晴れた日曜日。
sgペン(=sg WANNA BE+のファン)は朝から気忙しい。
時間と都合をやりくりし、めいっぱいオシャレをして心の恋人に会いに行くのだ。
有楽町の国際フォーラムを取り囲む、長蛇の列がホールに吸い込まれていく。

昼の部が長かったせいか、開演が遅れた。
オープニングはストーリー仕立ての映像。「特別なルックスをもちあわせているわけではない。だが彼らには数々の苦労を乗り越えてきた、内面から湧れ出るものがある。それが音楽に込められ人の心をひきつける」といったメッセージだ。
「サランガ」の哀愁ただようイントロが流れると、客席からたまらないような黄色い悲鳴があがる。ヨンジュンの優しくて透き通った声が空間をふるわせ、ドンハの強く、伸びのある高音ヴォーカルが響く。つづいてジノのソウルフルなサビが心を揺さぶる。
そしてフィニッシュはもちろん、“あの”sg WANNA BE+の三重奏だ。本日2回目の公演にして3人とも喉の調子はすこぶる良好!

オーディエンスへ第一声。日本デビューを控え、レッスンを重ねたのだろう、ずいぶんと流暢な日本語だ。「皆さん、こんばんは!お久しぶりですね。お元気ですか?」「今日は楽しんでください。」
「生きて」「Timeless」の定番ビッグヒットで客席の心をつかんだあと一転、ミディアム・ロック調の「STAY」で一気に盛り上げる。拳を振り上げ客をあおるメンバー。左右に揺れていたペンライトが、いっせいに前後にリズムを刻みだす。


【3組のカップル誕生♪】
ユニークな試み。座席番号が入った「ラッキーボックス」なる箱から各メンバーによる抽選を行い、当たった人を1人ずつステージ上に招待するという。
メンバーに手を取られ、見つめられ、目の前でラブソングを唄ってもらえるという、ファンには垂涎の企画だ。ところが、いつの間にかドンハの姿が見当たらない。ポッカリあいた穴を埋めつつなんとか進行するヨンジュンとジノ。ドンハよ、本番中にステージを降りて、いったい何をしているというのだ!? しばしの後に戻ったドンハが引いたのは韓国からのイケメン留学生だったというオチつきである。男同士のカップル誕生~!をヨンジュンにさんざんからかわれ・・・

【スペシャルCD】
入場時、「会いたい」というシングルCDが全員に配布された。今回のライブ用に作られたバラードである。スクリーンでは曲をバックにドンハ主演のミニドラマが。
メロドラマ風の演技もなかなかイケるではないか。韓国語と日本語の歌詞があるが、コンサートでは日本語版を披露。

【ゲスト】
sg WANNA BE+による紹介で、後輩の「ダビチ」が登場。なんと本国でもステージを踏んだことがないという。「憎くても愛してる」など2曲を熱唱。伸びのある高音が魅力の、今後に期待が持てる女性デュオだ。続いての登場は身長180cm以上のイケメン6人で構成された「超新星」。若い女性が次々立ち上がり「オッパー!(お兄ちゃんの意)」と叫ぶ。ダイナミックでダンサブルな「Heat」、「僕が君を」を披露。フォーラムの温度がぐんと上昇した。

【ソロ】
ストーリー映像をまじえて各人の苦労話を。
ジノは幼い頃に亡くした父の想い出と残された母の苦労を語り、何もできなかった自分がはがゆいと涙を流す。自身で作詞した「父さんの靴」、安全地帯の「恋の予感」をシットリ聴かせる。むろん、客席はウットリだ。歌い方、声まで玉置浩二が移っていたが。

ヨンジュンは思春期に父の事業が失敗し、生活が一変。借金を抱えた父。家中に赤札が貼られた。幼い妹が泣いている・・・・お金がからむと人は情け容赦がないことを目の当りにして過ごした多感な時期。家族みんなで楽しく演歌を口ずさんだ幸せな時を思い出し・・・・・・ここで「ヨン様」たすき姿のヨンジュンが登場!
シリアスな空気が一変~でたでた!!出ました!!ヨンジュンのトロット(演歌)!
これを見ないと帰れない!煌びやかな照明の中、コブシをきかせ、時に腰をふりふり
「ムジョッコン」、「テンポル」を熱唱。会場5千人の声がこだまする、「テンポル~!!」

最後にはドンハ。貧しかったが音楽を愛し、一生懸命レッスンを重ねて出したファーストアルバム。だがリリース直後に迎えた人生最大のスランプ。アルバムは売れない。マイクを持つのも怖かった。自信を無くした彼を支えたのがNirvanaなどのロックだ。
ロックとsg WANNA BE+との出会いが人生で2つの大きな節目だという彼はNirvana 「Smell like teen Spirit」、Aero Smith 「Dude」を熱唱。
この人はソロになると俄然ロック魂が頭をもたげ、際立つカリスマ性を発揮する。

【終盤】
「アリラン」「初雪」など比較的近年の唄でぐいぐいひきつける。やはり3人の交差する旋律があってこそのsg WANNA BE+と思わせる。ヨンジュンの声に深みが増し、ドンハの声がどこまでも伸びて、ジノのファルセットも最高潮だ。

ここでメンバーより、3月19日に日本デビュー・アルバムが発売されるという発表がある。(タイトルは「I LOVE sg WANNA BE+」、㈱ポニーキャニオンから発売) 収録曲はファンによる投票で決まるという。
( 1月27日~2月3日公式HP(www.sgwb.jp)にて投票を受付中。)

ラストは今回のライブのテーマにもなっている「MY WAY」。言わずもがな、フランク・シナトラの往年の名曲だ。ジノ→ドンハ→ヨンジュンの順番で登場。三人三様、表現こそ違うがそれぞれに聴かせる。上手い、とうなる。

【アンコール】
アンコールの定番、「僕の人」。ハングルができなくても、口ずさんでしまう曲だ。
サビ前にヨンジュンが必ず「タガチ!(一緒に)」と言ってくれる。
手を左右に振って歌う、「♪アンニョン ネサランクデヨ~ イジェ ネガチキョジュルケヨ~」。
悲鳴のような大歓声が会場を揺らす。その中舞台から消えていく三人・・・。

「僕は、こんな素敵な皆さんに次いつ会えるでしょうか・・・・・」
ドンハの言葉が心に響いて、胸を熱くして帰途についた。
それはこちらが聞きたい。
次はいつ、心が震えるようなsg WANNA BE+のライブを観ることができるのだろうか。
この三人のステージを。


"Valentine 韓 Super Concert 2007"特集
動画 / 画像 / レポート

2008.2.7
[ 記事:Epoch-Entertainment - Emi Suzuki ]