世界は少しだけ、あたたかい。
マレーシアの首都、クアラルンプール
そこは様々な人種が入り乱れるアジアの吹き溜まり
一文無しの旅人、出稼ぎ労働者、怪しげな賭博師たち
瀕死の重傷を負った旅人を介抱する男
寝たきりの男を介護する女
やがて傷の癒えた旅人は女と出会い
花に吸い寄せられるように惹かれあう
愛を渇望する孤独な人々を描き続けてきたツァイ・ミンリャンが、初めて故郷マレーシアを舞台に描く。
瀕死の重傷を負う宿無しの男と寝たきりの男(りー・カンション)、宿無しの男を介抱する出稼ぎ労働者ラワン(ノーマン・アトン)、寝たきりの男の母(パーリー・チュア)、女性宅に住み込み寝たきりの男を介護する女(チェン・シャンチー)。セリフが殆ど無い代わりに、モーツアルトからチャップリンまで全編に散りばめられた音楽と建築途中で投げ出され廃墟となったビルと水と蛾。
切なくも哀しい愛の物語、これまでの作品には無かった優しさと愛おしさにあふれています。
監督:ツァイ・ミンリャン
出演:リー・カンション、チェン・シャンチー、ノーマン・アトン、パーリー・チュア
2006年 / 台湾・フランス・オーストリア / カラー / ドルビーSR / ビスタ / 原題:黒眼圏
2006年ヴェネチア国際映画祭 コンペティション部門 正式出品
Vienna Mozart Year 2006(モーツァルト生誕250年祭・オーストリア)参加作品
2006年東京フィルメックス クロージング作品
3月下旬、シアター・イメージフォーラムにて公開
2007.2.20
[ 記事・写真 株式会社プレノンアッシュ ] |